商品番号:283493
- 発行国:
- ローマ帝国政
- 造幣都市:
- ローマ
- 発行年:
- AD241-AD243
- 額 面:
- アントニニアヌス
- 金 性:
- AR(Silver)
- 表図柄:
- ゴルディアヌス3世
- 裏図柄:
- ラエティティア女神立像
- サイズ:
- 23mm
- 重 量:
- 4.22g
- 資 料:
- RC8617/RSC121/RIC IV 86
- 状 態:
- EF-
ゴルディアヌス3世はわずか13歳で混乱する軍人皇帝時代のローマ皇帝に即位しました。祖父はアフリカ属州(*現在のチュニジア)の総督であったゴルディアヌス1世であり、当地において皇帝即位を宣言しましたが、わずか36日で政敵に殺害されました。
短命に終わった祖父の治世とは異なり、ゴルディアヌス3世は6年にわたって帝位に就いていました。その間、祖父が着工したアフリカ属州 エル・ジェムの闘技場建設を完成させるなどの功績も残しました。
244年、ペルシア軍との戦いに従軍中に19歳の若さで亡くなったゴルディアヌス3世は、多くのローマ市民からその死を惜しまれ、後に神格化されました。彼の祖父が着工し、ゴルディアヌス3世が完成させたエル・ジェム闘技場は永らく良好な保存状態を保ち、ローマ帝国後期の栄華をいまに伝えています。現在、エル・ジェム闘技場は世界文化遺産に登録され、チュニジアの主要観光名跡の一つになっています。
アントニニアヌス銀貨はカラカラ帝による通貨改革によって初めて発行され、名目上はデナリウス銀貨2枚分の価値があるとされていました。アントニニアヌスとは後世の貨幣学上の通称であり、カラカラ帝の本名「アントニヌス」から名付けられました。そのため、この当時何と呼ばれていたかは分かっていません。
デナリウス銀貨より重く、直径が明らかに大きくなっている点、また皇帝肖像が月桂冠ではなく、太陽を表現した「光の冠」と呼ばれる独特な冠を戴いている点が特徴です。
アントニニアヌスをはじめローマ時代の銀貨は壺などに入れられ、まとまって出土するケースが多くあります。当時の人々が蓄財用に埋蔵していたものとみられ、その後回収することができなかったものが後世に発見されます。出土したコインは泥土に汚れ酸化も激しいため、特殊な洗浄薬液に浸けて意匠を明らかにし、上のイメージ写真のように乾かして判別します。