• ドミニカ共和国 1955 1ペソ銀貨 ラファエル・トルヒーヨ
666536_01.jpg
  • 価格:0円(税込)

商品説明

▼ 商品説明の続きを見る ▼

注文

在庫 ×

お気に入りに追加済

【トルヒーヨ体制25周年記念1ペソ銀貨】

 ドミニカ共和国を30年に亘って支配したラファエル・レオニダス・トルヒーヨ(1891年~1961年)の記念コイン。
 トルヒーヨはドミニカに進駐したアメリカ海兵隊の訓練を受け、軍人政治家として頭角を表した人物です。1930年に大統領に就任すると地方での抗争や治安悪化に対して辣腕を振るい、自らの政権を確立させました。トルヒーヨ政権下では財政再建が図られ、対外債務を全額返済することに成功します。また一方で公共事業を拡大して国民の福利厚生も拡充するなど、優れた社会改革を実現させていきました。

               trujillo.gif

 一方でトルヒーヨは自己顕示欲が強く、政権の要職に一族を入れて独占するなど、強力な独裁体制を築きました。 首都サント・ドミンゴは「シウダー・トルヒーヨ」と改称されトルヒーヨ自身も「大元帥」「総統」「国家の復興者」「共和国の恩人」といった尊称を好んで使わせました。
 また異常に性欲の強い好色な独裁者としても知られ、ドミニカ人の間では密かに「チボ (スペイン語で牡山羊の意。転じて悪魔を連想させる動物)」のあだ名で呼ばれていたと云われています。

 トルヒーヨ政権下では共産主義者や反対派は容赦なく弾圧され、秘密警察による監視や拷問、抹殺が行われました。権威主義的な個人崇拝を嫌い、アメリカやメキシコに亡命するドミニカ人も少なくありませんでした。また国内に居住していたハイチ人の不法移民 数万人を虐殺するなど、血にまみれた政権でもありました。30年に及んだトルヒーヨ時代は経済・社会の発展と安定に寄与する一方で、抑圧や独裁、国家の私物化といった負の側面もあり、ドミニカの光と闇を象徴する時代とされています。

 1961年5月30日、トルヒーヨは首都近郊の高速道路を走行中、青年将校たちよって銃撃されて落命します。その後、トルヒーヨの一族は多額の資産と共に海外へ亡命し、30年に及んだトルヒーヨ体制は崩壊しました。一連の顛末は、ノーベル文学賞作家 マリオ・バルガス・リョサの著書『チボの狂宴』で詳細に描かれ、後に映画化されました。

 この記念コインはトルヒーヨ暗殺後、公式に30,550枚が溶解されたと記録されています。


 

価格:0円(税込)