商品説明
キストフォリ(*またはキストフォルス)はコインに刻まれたCISTAE(籠)に由来する名称。この籠は酒神ディオニソスの秘儀に用いられた神秘の籠とされている。紀元前133年以降、ローマが小アジア西部をアシア属州として支配下に置くと、主要都市で多く発行された銀貨のデザインとして普及した。
絡み合う蛇の右側には、発行都市エフェソスの守護女神アルテミスを象徴する松明、左側には「EΦE(=エフェ)」のモノグラム銘が確認できる。上部にある「Δ」銘は、ローマによる支配(*アシア属州設置)から四年目(=紀元前130年)を示している。
現地では4ドラクマの価値に相当する銀貨だったが、ローマではおよそ3デナリウスの価値に相当し、現地に駐屯するローマ兵士の給与としても支払われた。帝政期以降は皇帝の肖像に変わったが、キストフォリの通称は引き継がれた。