• ユリア・ママエア/ウェスタ女神
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  • 価格:30,800円(税込)

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 シリア出身のユリア・アウィタ・ママエアはアレクサンデル・セウェルス帝(在位:AD222-AD235)の母であり、息子の即位後は皇太后として実権を握りました。ドミティウス・ウルピアヌスやカッシウス・ディオ、ユリウス・パウルスをはじめ優秀な補佐役を数多く登用し、有用な改革を実施して比較的安定した統治を実現。彼女自身は「皇帝・陣営・元老院・帝国・人類の母」の称号を得、国母として絶大な権威を保持して皇帝の政策に影響を及ぼしました。しかし、軍事費の抑制を図ったことで軍と対立し、親征先のゲルマニア、ライン川で叛乱に遭い息子と共に殺害されました。



 ウェスタは竃の守護女神から転じて家庭の守護神となり、古くからローマ人に信仰されてきた女神です。そして国家を大きな家族と捉えたローマ人によって「ローマ国家の守護女神」と認識され、ローマの中心部 フォルム・ロマヌムにはウェスタの神殿が建立されていました。6月9日は「ウェスタリア」と呼ばれる祝祭が催行され、竈に関連するパン屋や粉屋は祝休日となりました。

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                     ウェスタの巫女たち


 ウェスタ神殿に据えられた「不滅の聖火」は、貞潔を重んじる処女の巫女たちによって大切に護られていました。
 毎年3月1日に二本の枝を擦り合わせて火を起こし、新たな聖火を女神に捧げました。神殿は大神祇官=皇帝が管轄する重要な聖域とされ、巫女たちには様々な社会的特権と役割が与えられました。一方で神殿域内に居住し結婚が禁じられるなど、一生涯を神殿の管理に捧げるよう求めらました。生涯を通して男性との接触はほぼ禁じられ、不貞を犯した巫女は生き埋めの刑に処されたと云われています。


 コインに表現されたウェスタ女神はヴェールを被り、貞潔さと厳粛さを象徴しています。左手で笏杖、右手でパラディウム(*ウェスタ神殿の聖所に祀られていたアテナ女神像, トロイア戦争時にアエネアスが持ち出し、ローマにもたらされたと伝わる)を携えています。


 

価格:30,800円(税込)