シモン・ボリバル没後150周年

　シモン・ボリバル(1783年～1830年)は南米諸国をスペインから独立させたラテンアメリカの英雄。スペインからの独立戦争が勃発すると生まれ故郷のヴェネズエラをはじめ、コロンビアやエクアドルの解放闘争を指導した。1819年には解放した地域を統合して「大コロンビア共和国」を建国し、自ら初代大統領となったが、地域間の対立を解消できず1830年に解体。ボリバル自身も同年中に腸チフスに罹患し、失意の内にコロンビアで没した。

　ボリバルは「リベルタドール(解放者)」と呼ばれ、南米諸国共通の独立の父となっている。その肖像はコロンビア、ベネズエラ、ボリビアなどのコインに表現された。特に生まれ故郷であるベネズエラでは強く英雄視され、通貨単位もボリバルの名に因んでいる。