• アテナ神/フクロウ
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 紀元前5世紀後半、最盛期の都市国家アテネで発行されたテトラドラクマ銀貨。このコインは「フクロウコイン」とも呼ばれ、古代ギリシャを代表するコインとして広く知られています。
 テトラドラクマは「4ドラクマ」を意味し、古代ギリシャ世界では貿易通貨として用いられた銀貨でした。同時代のアテネはデロス同盟の盟主としてギリシャ各都市を傘下におさめ、まさに最盛期を迎えていました。またトラキア地方の銀山を獲得したことから豊富な銀が供給され、高品質な銀貨を多く生産できる体制が整っていたのです。

 紀元前438年、アテネはデロス同盟の金庫から拝借した資金を用いて、壮大なパルテノン神殿をアクロポリスの丘に建立しました。パルテノンは訳すと「処女神の神殿」とされ、都市の守護神アテナに捧げられた神殿として建立されました。同時期に製造されたこのコインも、神殿の建設費用として用いられたのかもしれません。

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                   アクロポリスのパルテノン神殿


 表面にはアテネの守護女神 アテナの横顔像が打ち出されています。優しく微笑むアテナ女神は球状の耳飾りをつけ、頭部にはアッティカ式の丸兜を被っています。兜の周囲には、オリーヴの枝葉紋様が表現されています。額の近くには小さな三日月が確認できますが、この意匠は全てのコインにみられるものではなく、最初から配置されていない型もあります。
 ギリシャ神話においてアテナ神は知恵と戦術を司る女神とされています。伝説では都市アテネの建設もアテナ女神によるものとされ、同都市の守護神として奉られました。

 裏面にはアテナ神の聖鳥とされるフクロウが表現されています。このフクロウは「コキンメフクロウ」という種類のフクロウであり、細身で小柄な見た目が特徴です。額には通称「第三の目」と呼ばれる小さな点が確認できます。
 左上にはオリーヴの枝葉と三日月、右側には発行都市アテネを示す「ΑΘΕ」銘が配されています。


 

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