• マーキュリー神/オデュッセウスと忠犬アルゴス
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 紀元前1世紀、共和政時代の古代ローマで発行されたデナリウス銀貨。縁の部分に付けられている無数の切り込みは「Serratus (セラトゥス)」と呼ばれ、ラテン語で「ギザ」を意味します。この切り込みは削り取りなどの変造、またはメッキによる偽造を防止するために付けられたと考えられています。


 表面にはマーキュリー(メルクリウス)の横顔像が打ち出されています。頭部には翼が付けられたペタソス帽を被り、肩にはカドゥケウス(伝令使の杖)を背負っています。

 マーキュリーはギリシャ神話のヘルメスと同一視された伝令神でした。口が達者で商売上手とされ、俊足で神々の間を駆け回ることから、商売や旅行、通信の守り神とされ、また詐欺師や泥棒、博打の守護神ともされていました。


 裏面にはホメロスの叙事詩『オデュッセイア』の主人公 オデュッセウスが表現されています。冒険と放浪の末にようやく故郷へ辿り着いた場面であり、杖をついた老人として表現されています。足元には、主人の帰りを待ち続けた愛犬アルゴスが出迎え、オデュッセウスが手をさし伸ばして喜んでいます。既に高齢だったアルゴスは主人との再会を果たした直後に息絶え、物語の上からはすぐに姿を消してしまいますが、古代ギリシャ・ローマ文学における忠犬の代名詞として記憶されることになりました。

 『オデュッセイア』には主人公がヘルメスに助けられる場面があり、そうした物語の関連性からこの意匠がコインに採用されたと考えられます。


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                   『メルクリウスとアルゴス』
               (18世紀, シャルル=アンドレ・ヴァン・ロー)


 ギリシャ神話には巨人アルゴスがヘルメス(=メルクリウス)に退治される物語があり、巨人アルゴスと忠犬アルゴスの名をかけた意匠とも考えられます。


 

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