• バイエルン王国 1875 5マルク銀貨 ルートヴィヒ2世
230060_01.jpg
  • 価格:0円(税込)

商品説明

▼ 商品説明の続きを見る ▼

注文

在庫 ×

お気に入りに追加済

 ドイツ南部のバイエルン王国で発行された5マルク銀貨。当時のバイエルン王国はドイツ帝国を構成する一カ国であり、発行されるコインは帝国の統一規格で造られていました。首都ミュンヘンの造幣局で製造されたこのコインにも、ドイツ帝国の国章である鷲の紋章が表現されています。経年変化のトーンが時代の流れを感じさせます。

 表面にはバイエルンの若き国王 ルートヴィヒ2世 (在位:1864年~1886年)の横顔肖像が打ち出されています。ルートヴィヒ2世は繊細なロマンチストとして知られ、その精神的不安定さから「狂王」とあだ名されました。

          lidwig.jpg

 若くしてバイエルン王に即位したルートヴィヒ2世は政務を近臣たちに任せ、自らは芸術や音楽の世界に没頭していました。当初、美貌の青年王の登場に多くの国民は歓迎しましたが、ルートヴィヒ2世自身は内政に関心を見せず、ワーグナーなど音楽家への支援や自らの理想を体現した城の建設などに莫大な資金を費やします。

 この5マルク銀貨が発行された1875年当時には、ルートヴィヒ2世は同性愛の傾向や夢想的な言動、奇行がますます目立ち、様々な噂が国民から周辺の国々にまで拡がっていました。この時期に、ドイツで最も有名な城として知られる「ノイシュヴァンシュタイン城 (新白鳥城)」の建設が進められました。

    ludwig_2.jpg

 ルートヴィヒ2世は首都ミュンヘンから離れて山中の城に篭ることが多く、そこで昼夜逆転の生活をしていたとされます。夜になると豪華なそりに乗って外を走り回り、近隣の村人を驚かせたという伝説が残されました。


 1886年にバイエルン政府は国王が精神異常に陥り、政務を遂行することが不能になったとして王権を停止します。王国の財政を傾けてまで建設した自らの理想の城「ノイシュヴァンシュタイン城」にいた王は取り押さえられ、精神病患者として軟禁状態に置かれました。その後、王は医師と共に湖畔へ散策に出かけた後、謎の死を遂げます。

 様々な逸話を残し、夢と理想の世界で生き続けたルートヴィヒ2世は、彼の遺した作品であるノイシュヴァンシュタイン城と共に、多くの人々に語り継がれています。

       neuschwanstin.jpg

                   ノイシュヴァンシュタイン城


 

価格:0円(税込)