• カエサル発行 ヴィーナス女神/アンキセスとアエネアス
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 紀元前1世紀半ばのローマ内戦期、ユリウス・カエサル率いる軍団によって発行されたデナリウス銀貨。元老院派・ポンペイウス派の軍勢が拠点とした北アフリカで造られました。


 クィントゥス・カエキリウス・メテッルス・ピウス・スキピオは、ポンペイウスと共に執政官を務めた有力な元老院議員であり、第二次ポエニ戦争や第三次ポエニ戦争で活躍したスキピオ一族に属していました。紀元前49年にカエサルの軍団がローマへ進軍すると、メテッルス・スキピオはポンペイウスやカトーら元老院派と共に東方へ逃れます。
 その後、ポンペイウスがエジプトで討ち取られるとアフリカ属州(*現在のチュニジア)へ移動し、そこを拠点として軍勢を整えました。かつてカルタゴとの戦いにおいて、大スキピオと小スキピオは大活躍の末、ローマに勝利をもたらしました。北アフリカという因縁の地において、メテッルス・スキピオはその誉れ高い名にあやかって総司令官に任命されます。

 このデナリウス銀貨はユリウス・カエサルがスキピオを追討するため北アフリカに上陸した際、現地で兵士達に支払う給与として、また守備体勢を強化する準備金として自陣営内で製造、発行したものです。


 ユリウス・カエサルは元老院派の残党が立て篭もる最後の拠点を落とすべく、自ら大軍を率いて北アフリカに上陸します。メテッルス・スキピオは敵の軍を迎え撃つべく、象を含めた大部隊を展開させました。紀元前46年4月に東部の都市タプソス近郊で行われた戦いで、スキピオは象部隊を突撃させましたが、対するカエサルは象の足を斧でなぎ払うよう命じ、象の戦力を無力化しました。戦いはカエサル軍の勝利に終わり、スキピオは戦場から脱出して再起を図ろうとしましたが、後に捕らわれ処刑されました。なお、このタプソスの戦いは、古代の戦場の華であった戦象の弱点が顕わになった戦いとなり、その後西洋において象が戦場に投入されることはありませんでした。


 

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