• ローマ帝国 アウレウス金貨 ハドリアヌス帝/ジュピター神
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 2世紀の古代ローマ帝国は「五賢帝時代」「黄金の世紀」と呼ばれ、帝国版図が最大となり内政も安定した最盛期として記録されています。当時発行されたアウレウス金貨は、ローマ皇帝が発行する中で最も価値の高いコインでした。この一枚でデナリウス銀貨25枚、セステルティウス貨では100枚の価値に相当しました。高品質の金で造られたため、大商人や富裕な地主層などが財産保護のために大切に貯蔵し、後の時代に出土するというケースが多く見られます。


 このアウレウス金貨は、五賢帝の一人にも数えられるハドリアヌス帝(在位:AD117年~AD138年)の治世前半に発行されました。表面には軍装姿のハドリアヌス帝が表現され、周囲部には「IMP CAESAR TRAIAN HADRIANVS AVG (最高司令官 トラヤヌス・ハドリアヌス皇帝)」銘が刻まれています。

 裏面には玉座に腰掛ける大神ジュピター(ユーピテル)が表現され、その周囲部にはハドリアヌス帝の尊称号である「P M TR P COS III (大神祇官 護民官特権の保持者 執政官三回)」銘が刻まれています。


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 ハドリアヌス帝は青年時代からギリシャ文化を愛好し、ギリシャの哲学者のように豊かな頬髯を蓄えました。その姿は当時のコインにも残されています。また「旅する皇帝」とも云われ、その異名の通り治世の多くを帝国各地の視察に費やしました。その足跡は北はイギリス、南はエジプトまで遺されています。
 真面目かつ勤勉な一方、激情的で気性の荒い一面もあり、残されている彫像やコインの肖像はその多くが険しい表情をしています。日本では『テルマエ・ロマエ』で一躍その名が知られるようになりましたが、ヨーロッパでは今もなお人気の高いローマ皇帝の一人です。

 この金貨にも、当時のハドリアヌス帝の威厳ある姿が刻まれています。1900年前にローマの造幣所で造りだされたこの一枚は、長い歴史の間に多くの人の手から手へと渡って来ました。鋳潰されることなく大切に引き継がれたという事実は、それだけでも大変価値のある存在といえます。古代ローマ最盛の時代を象徴する、貴重な遺産です。


 

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