3世紀半ばの古代ローマ帝国で造られたコインを、世界に一つのオリジナルペンダントにしました。枠部分には上品な装飾を刻み、古の人々が手にしたコインに彩を加えています。歪な形の古代コインの損壊を防ぐため、熟練職人による丁寧な手作業で円枠を巻きつけました。これでコインが欠ける心配はありません。バチカン(チェーンを通す部分)には麦穂のデザインをあしらいました。

　表面には光の冠を戴くデキウス帝(在位：AD249年～AD251年)の肖像が打ち出されています。デキウスはもともとパンノニア出身の軍人で、フィリップス・アラブス帝によってドナウ川方面軍を任されていた時に叛乱軍に皇帝として擁立されました。その後はフィリップス帝との戦いに勝利し、偉大な五賢帝にあやかって「トラヤヌス・デキウス」を名乗りました。在位中は落雷に見舞われたコロッセオの修復に取り掛かるなどの活躍も見せましたが、ゴート族の侵攻の際に自ら先頭に立って戦い、あえなく戦死しました。ローマ帝国史上、外敵との戦いで戦死したのは、デキウス帝が最初と云われています。