商品説明
現在のクリミア半島東端、ケルチに位置した古代都市パンティカパイオンで発行された銅貨。パンティカパイオンをはじめとするクリミア半島~黒海北部沿岸のギリシャ人植民都市は、現地に住んでいたスキタイ人などの原住部族と対立を深めていた。原住民との戦いに備えるため、紀元前438年にパンティカパイオンを中心とする都市国家が連合し「ボスポロス王国」が建国された。パンティカパイオンはその中心的都市となり、王国はポントスやローマに従属しながらも4世紀頃まで存続した。
コインの表面にはサテュロスの横顔肖像が打ち出されている。自然の力を象徴する半獣神(半身が山羊、半身が人間)で、しばしばパンと同一視される。裏面には神の使いといわれる牛の頭部像が表現されている。